- 2025年6月17日
旅先で出会うもの、すべてが発見だった|ロスカボスの夕日と私の旅の原点
旅行って、どこか非日常を楽しむものだと思っていた。だけど、本当はそれだけじゃなかった。 出発の瞬間からすで……
初めて太平洋の“逆側”から夕日が沈むのを見たとき、
私の中の「世界のかたち」が変わった。
海の向こうで始まる夜と、日本で始まる朝。
ロスカボスの夕暮れは、“時差”ではなく“時間そのものの感覚”を揺さぶってくれた。
この記事では、そんな時間を越えるような旅の感動を、
写真とともにお届けします。
旅に出るきっかけは、「もっと広い世界を見たい」という好奇心だった。
学生生活のなかで、勉強や日常に追われるうちに、“どこか遠くへ行きたい”という気持ちが積もっていた。
そんな時に地図でふと目に留まったのが、メキシコのロスカボスという地名だった。
アメリカ西部の海岸から南に伸びるこの半島の先端にあるこの街は、日本とは“昼と夜が逆”の世界。
「ここに行ったら、何かが変わるかもしれない」そんな直感が背中を押した。
日本からはるか遠い場所にあるロスカボスは、
ただの観光地ではなく、「時間と空間を飛び越えるような体験」ができる場所だったのだ。
ロスカボス滞在中、「夕日を見るならこのルートが最高だよ」と、
現地のガイドに勧められて参加したハイキングがあった。
太陽がゆっくりと沈み始める頃、
サボテンや岩が広がるトレイルを登っていくと、目の前に太平洋の水平線に沈む壮大な夕日が現れた。
その美しさに私は、言葉を失った。
景色を眺めていると、ふと私は「今、日本は朝なんだ」と気づく。
同じ太陽が、こちらでは沈もうとしていて、あちらでは昇っている──。
時間が反転したような不思議な感覚。
日常では意識することすらなかった“地球の丸さ”と“時差のリアル”を、
私は自分の感覚で初めて体験したのだった。
ロスカボスの町に一歩足を踏み入れると、まず「空気の違い」に驚かされた。
空が高く、陽の光が濃く、すべての色がくっきりと浮かび上がる。
道路沿いに並ぶ建物や車、店先の装飾──どれもが、見たことのない“非日常の風景”だった。 すれ違う人々はみな陽気で、道ばたで知らない人に挨拶されることも珍しくない。
偶然足を踏み入れたレストランでは、スペイン語しか書いていない注文の時に戸惑っていると、
隣の席にいた地元の女性が優しく声をかけてくれた。 ゆっくりとした英語でメニューを説明してくれた彼女の笑顔が、今も忘れられない。
その日食べた「魚のタコス」は、海の香りとスパイスが溶け合った、衝撃の美味しさだった。
思わず笑顔になるような味が、ロスカボスの空気と完璧にマッチしていた。
「旅の記憶は、風景よりも“人と食”に刻まれる」
そんな言葉が自然と頭に浮かんだ。
ロスカボスの旅で最も心に残った瞬間は、
太陽が水平線の彼方へと沈んでいく、その静かな夕暮れだった。
目の前に広がるのは、どこまでも続く太平洋。
ゆっくりと沈んでいく太陽の光が、海を金色に染めながら、
私の頬にも静かに触れていた。
その時ふと、日本ではまだ朝が始まったばかりだということを思い出した。
ここでは「終わり」なのに、あちらでは「始まり」だなんて。
同じ空の下で、こんなにも違う時間が流れている。
そんな地球規模の時差にふれたことで、
まるで時間を越えて旅をしているかのような感覚になった。
あの瞬間、私はまぎれもなく“世界の中にいる”と実感した。
空と海がひとつに溶けるその景色の中で、私は
「この場所に来て本当に良かった」と心の底から思えた。
旅は風景を見るためだけのものじゃない。
そこに身を置くことで、自分の感覚が生まれ変わる。
私はその瞬間、世界と、そして自分自身と、深くつながれた気がした。
この旅で最も深く実感したのは、“旅とは体験学習そのもの”だということ。
現地の空気、言葉、文化に触れるたびに、
教科書では学べない発見があった。
たとえば「違いを恐れず、違いから学ぶこと」の大切さ。
価値観が違う人や場所にこそ、人生を変えるヒントが眠っている。
もし旅をしていなかったら、
私はもっと狭い価値観のなかで、不自由に生きていたと思う。
今、私は「世界は広い」と胸を張って言える。
そして、その世界は思っているより優しく、美しいということも。
映像や情報だけでは
絶対に味わえない“リアルな驚き”が旅にはあります。
ほんの少し、いつもの場所を離れるだけで、
あなたの世界は驚くほど豊かに、自由に広がっていきます。
ここで綴っていくのは、
私自身が実際に出会った“気づき”と“感動のかけら”たち。
いつかこのブログを読んだあなたが、
自分だけの旅へと、一歩踏み出してくれることを願って。
はじめまして。「Wonder Trip Log」を運営しているasahiです。 私は、“旅とは、思いがけない出会いと価値観の発見”だと考えています。 地図で見ていた景色の向こう側に、想像もしていなかった世界が広がっている――。 ロスカボスの夕日に感動して以来、私はどこかに出かけるたびに、 「見たことのない空気」「考えたことのない視点」との出会いを記録したくなりました。 このブログでは、旅先での体験や気づきを、写真と言葉で丁寧に綴っています。 旅のヒントやインスピレーションとして、あなたの心にも何かが届けばうれしいです。